KOREA韓国

KC認証・登録

かつて韓国では安全や環境、EMC等各分野において認証マークが定められており、一時期は13の法定認証マークが乱立した状態にありました。これによる消費者の混乱や企業の認証取得の経済的負担増等の問題を解決するため、2009年4月1日「国家標準基本法」が改正され、認証マークはKCマーク(Korea Certification Mark)に統合されました。ただし、分野によって管轄する認証機関が異なり、認証を取得するための手続きも一様ではないため、詳しくはお問い合わせ下さい。

電波に関する規制

規制内容
EMC(EMI、EMS)、無線、通信
規制当局
国立電波研究院(RRA)
有効期間
定めなし
適合方法と
対象製品
  • 適合認証

    電波環境や放送ネットワークなどに危害を与える恐れがある機器や重大な電磁波障害を引き起こす機器。主に無線機能を持つ機器、公衆回線に接続する機器を対象としています。

  • 適合登録
    • 比較的リスクが少ない情報処理機器、放送受信機器等。製品の構造により除外される機器もあります(例:乾電池で駆動する機器)。
    • 原則として、韓国国内の指定試験所にて適合評価を受けた上で登録します。一部使用範囲が限定される機器(例:計測機器)は指定試験所以外のメーカー試験所でのレポートも登録可。
  • 暫定認証

    電波環境に危害を与える恐れが少なく、評価基準がまだ確立していない新製品に対して、安全性が保証される範囲内で暫定的に認証する制度。

表示要求

製品の外部にKCマークと認証番号を表示する。また、製品により電子表示が認められています。

(KCマーク)

R-CS-ABC-XXXXXXXXXXXXXX

(認証番号の構成)

R - C S - A B C - X X X X X X X X X X X X X X
- - -
放送通信
機器識別
- 基本認証
情報識別
- 申請者
情報識別
- 製品識別
  1. 電波法に基づく適合性評価を意味する「R」
  2. 認証基本情報:適合認証→C(Certification),適合登録→R(Registration),
    暫定認証→I(Interim)
  3. 同一の機器に対して複数の認証を申請する場合、2件目以降「S」を表示
  4. 申請者識別番号
  5. 製品識別番号
必要資料等
  • 試験用サンプル
  • 製品の取扱説明書
  • 製品内外部写真
  • 委任状(現地代理人を指定する場合)
  • 適合登録の申請書
※適合登録(情報処理機器)の例です。製品によって要求が異なることがあります。
認証書見本

※適合登録の例

電気安全に関する規制

規制内容
電気安全
規制当局
技術標準院(KATS)
有効期間
定めなし
※2017年1月28日施行の『電気用品と生活用品安全法』により、従来設定されていた有効期限が撤廃されました。
適合方法と
対象製品
安全に対するリスクの大小により3つの認証方法が定められている。
種類 製品例 申請者 試験所 工場監査 認証書
安全認証 電子レンジ、冷蔵庫、電源コード等 製造工場 韓国内の指定試験所 あり あり
安全確認 情報処理、AV機器等 製造工場又は輸入者又は販売者 韓国内の指定試験所 なし あり
供給者適合確認 その他事務機器等 製造工場又は輸入者又は販売者 メーカー試験所又は第三試験所 なし あり
  • 2017年1月28日付で電気用品と生活用品の規制が統合され、「電気用品と生活用品安全法」が施行された。それに伴って対象品目も統合され、電気機器以外にも工業用品や消防用品など幅広い品目が安全認証の対象となっている。
  • 電気用品安全の対象製品は1000V以下の交流電源または直流電源を使用する製品。
    ただし、交流電源30V以下、直流電源42V以下の製品を除く。
  • 品目の詳細は当局公表のリストを参照。
表示要求

製品の外部にKCマークと認証番号を表示する。また、製品により電子表示が認められています。

(KCマーク)

KCマークと認証番号以外に、下記項目の表示をすること。
申請者名、製品名、モデル名、製品定格、製造工場、製造国、製造年月、アフターサービスの連絡先

必要資料等
  • 試験用サンプル
  • 製品の取扱説明書
  • 回路図
  • CBレポート(ない場合は、必要な試験用サンプルの数が変わることがあります)
  • 定格銘版
  • 委任状(現地代理人を通して申請する場合)
  • 申請書(指定書式)
  • ISO認証書及び申請者の会社登記資料
※「安全確認」の例です。認証方法や製品の違いにより要求が異なることがあります。
認証書見本

※「安全確認」の例

エネルギー効率規制

韓国エネルギー公団(KEMCO)が管轄しており、主に3つの制度が実施されています。対象製品については、指定試験所で試験を行った上でKEMCOに登録します。制度により手続きや必要資料が異なりますので、詳しくはお問い合わせ下さい。

エネルギー効率等級表示制度

開始
1992年
性質
強制
目的
消費者に製品のエネルギー効率情報を伝える
対象品目
36品目
  • 冷蔵庫
  • エアコン
  • 洗濯機
  • 食洗機
  • 蛍光灯
  • 空気清浄機
  • 除湿機
  • 三相誘導電動機 等
  • ※2023年3月現在

表示要求

エネルギー効率等級表示

待機電力低減プログラム

開始
1999年
性質
強制
目的
電子機器の待機電力低減を促進
対象品目
21品目
  • パソコン
  • モニター
  • プリンター
  • スキャナー
  • 複合機
  • サーバー
  • 電子レンジ
  • オーディオ 等
表示要求
  • 警告マーク
    (基準に達していない場合)※強制

  • 省エネマーク
    (基準を満たしている場合)※任意

高効率エネルギー機器認証制度

開始
1997年
性質
任意
目的
高エネルギー効率製品の普及促進のため、基準を満たす製品に認証を付与する
対象品目
23品目
  • 照明器具
  • ポンプ
  • 無停電電源装置
  • 産業用ガスボイラー 等
  • ※2023年3月現在

表示要求
  • 高効率認証マーク

※当局の制度改定などにより変更される場合があります。